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研究開発トピックス

グルタチオン

グルタチオンとは

グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸からなるトリペプチドです。
食品ではブタ肝臓、肉類(牛肉、豚肉)、パン酵母などに、またヒトの肝臓にも多く含まれます。
ヒトのほとんどの細胞に高濃度に含まれており、薬物や異物の解毒に関わっています。生体内の抗酸化機構としても必須の物質であり、体内で生じた活性酸素の反応体である過酸化水素や脂質過酸化物の還元・無毒化に重要な役割を果たしています。同じく生体内の抗酸化物質であるビタミンC, Eの酸化を還元し、抗酸化力をリサイクルする働きもあります。

日本国内においてグルタチオンは医薬品として薬物中毒、金属中毒、妊娠悪阻などの治療に使われています。また世界的に、パーキンソン病等の脳内酸化ストレス過多状態に対し、臨床適用拡大に向けた応用研究も進んでいます。一方、米国や一部アジア諸国などの海外では抗酸化作用を訴求したサプリメントとして広く用いられています。

グルタチオンとは

グルタチオンの機能

グルタチオンは免疫細胞内の酸化還元(レドックス)調節に関わり、ナチュラルキラー細胞の活性やリンパ球増殖能を亢進させ免疫機能を向上することが分かっています。他にも肝機能低下の抑制、生体外異物の解毒、肌質改善、抗動脈硬化、認知機能改善などの各種知見がこれまでの研究で示されています。グルタチオンの作用メカニズムとしてはフリーラジカルや活性酸素種により引き起こされる酸化ダメージの抑制や組織の酸化還元状態の調節、生体に取り込まれた異物の解毒作用が重要な役割を演じていると考えられています。

グルタチオンは細胞内にmMオーダーで含まれる抗酸化物質ですが、加齢や疾病、各種ストレスによって身体が酸化に傾くと体内のグルタチオン濃度が低下します。これまでにある種の疾病リスクが増えることと、体内グルタチオンが減ることに関連性があることが疫学研究で指摘されています。従って、身体の中のグルタチオン濃度を適切にキープすることは健康維持において重要と期待されます。

※解毒作用について:体内に取り込まれた不安定な求電子性物質や薬物、身体に悪影響を与える生体外異物は、グルタチオンS-トランスフェラーゼの触媒により安定なグルタチオン抱合体に変換され、生体外へ排出されます。

協和発酵バイオのグルタチオン開発の歩み

1950年代に世界で初めて発酵法によるアミノ酸の工業生産に成功した協和発酵。その基盤技術を受け継ぎ、いち早く発酵法によるグルタチオンの量産を実現しました。

また、元協和発酵工業(現・協和発酵バイオ)社長の木下祝郎が1985年に編集を手掛けた書籍『グルタチオン』は、多くのレドックス(酸化還元)研究に従事する医・薬・生命科学研究者の指南書として、役割を果たしました。

今後のグルタチオン利用用途

私たちの身体の抗酸化基幹物質であるグルタチオン。この利用を広め、人々の健康の基本である「抗酸化」「免疫」「解毒」をユニークな作用点とした機能性成分としてグローバルに展開をしていきます。加齢によって体内のグルタチオンは減少し、酸化障害や炎症に対する抵抗性が著しく弱くなることから、グルタチオンを安定的に世の中に届けることで人々がイキイキと活動できる健康な長寿社会の実現をサポートします。

今後のグルタチオン利用用途

参考文献

  1. グルタチオンによる生体酸化ストレス防御と生理機能(森田匡彦. 細胞. 2019; 51(8) 35-39.)
  2. 脳虚血・再灌流障害とグルタチオンの脳保護効果(矢吹悌ら. 脳循環代謝. 2015; 26(2) 39-43.)
  3. 生体内グルタチオンの分布-肝グルタチオンを中心にして-(清水充. 生活衛生. 1987; 31(4) 201-202.)
  4. Application of Glutathione as Anti-Oxidative and Anti-Aging Drugs(Homma T et al., Current drug metabolism. 2015; 16(7) 560-571.)
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